【施術報告 四十肩・五十肩】施術例7 難治性の四十肩!(糖尿病性肩関節周囲炎)

2024年07月16日

施術例7 難治性の四十肩!(糖尿病性肩関節周囲炎)

40代男性 / 会社員 / 一之江在住
・症状

3ヵ月程前から左肩に強い痛みを感じるようになり整形外科を受診した。肩関節周囲炎(四十肩)と診断されたが、改善が見られず当院に来院。

・経過と施術内容

初診~16診

当院来院時には、左肩の痛みよりも可動域制限が主訴であったため、拘縮期の段階にあると判断できた。拘縮は肩関節全周に及んでおり、肩関節を動かすことはほとんど出来ない状態であったため、肩甲帯のリハビリテーションから開始し改善を目指す計画とした。来院頻度は週に1回で、自宅でもリハビリを実施して頂いた。

第17~21診

肩甲帯の可動域が改善し、肩関節のリハビリテーションに移行した。腕を肩の高さまで挙げることが出来ない状態からのスタートとなった。超音波治療で拘縮した組織に柔軟性を持たせたのち可動域訓練を実施し、自宅でもリハビリを行って頂いたが、翌週の来院時には元の状態に戻ってしまい目に見える改善がない状態が続いた。

第22診

患者との会話の中で、糖尿病を持っていることがわかった。糖尿病患者の肩関節周囲炎は重症化しやすく、改善に時間がかかるケースが多いことを説明した上で、一度主治医に相談してみることを勧めた。

第23診

主治医に相談し、糖尿病の薬を変えてもらったと患者から報告を受けた。また、当院でも分子栄養学相談を行い、食生活も改善して頂いた。

第24~47診

薬と食生活を変えて以降は、可動域にも変化がみられるようになってきた。来院頻度は、月1回に変更し自宅では指導したリハビリを実施して頂いた。外傷性の肩関節周囲炎と比較すると改善はゆるやかであったが、2年半ほどで日常生活には支障のない可動域を取り戻すことが出来た。

・考察

外傷に起因する肩関節周囲炎や固定が原因で発症する肩関節周囲炎は良くみられるケースであったが、今回のように別の疾患が原因となり回復を遅らせている肩関節周囲炎は当院では稀であった。糖尿病や甲状腺疾患は肩関節の組織変性を助長することが知られている。運動器のみに着目するのではなく多角的なアプローチが必要な時代に突入したことを示す症例であった。

・使用した主な技・ツボ

超音波治療、マッサージガン、肩矯正、ゴムハンマー整体、分子栄養学相談

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