血糖値が高めと言われたら「糖質を抜く」前に考えたいこと
2026年08月31日

健康診断の結果を見て、
「血糖値が少し高いですね」
「HbA1cが前より上がっていますね」
と言われると、
「糖質を減らさなきゃ」
「ご飯を食べない方がいいのかな?」
と考える方も多いのではないでしょうか。
確かに、糖質は血糖値に大きく関係する栄養素です。
しかし、
血糖値が高め=とにかく糖質を抜けばいい
とは限りません。
むしろ大切なのは、
「何を抜くか」だけではなく、今の食事や生活のどこを見直す必要があるのか
を考えることです。
同じ「血糖値が高め」でも、
- 甘い飲み物が習慣になっている
- パンや麺だけで食事を済ませることが多い
- 野菜や豆類が少ない
- 朝食を抜いて夜にまとめて食べる
- 運動量が減っている
- 体重が増えてきた
- 睡眠や生活リズムが乱れている
など、生活背景は一人ひとり違います。
今回は、健康診断で血糖値が高めと言われたとき、いきなり糖質を抜く前に確認してほしいことを分かりやすく解説します。
そもそも血糖値とは?
血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖の濃度です。
食事から摂った炭水化物などは消化・吸収され、ブドウ糖として血液中に入ります。
すると膵臓から「インスリン」というホルモンが分泌され、ブドウ糖が細胞に取り込まれ、身体を動かすためのエネルギーとして利用されます。
つまり、ブドウ糖そのものが身体にとって不要なものなのではありません。
問題になるのは、血糖値が高い状態が続くことです。
健康診断では「血糖値」だけを見ないことも大切です
血糖に関係する代表的な検査には、
- 空腹時血糖
- HbA1c
- 随時血糖
などがあります。
その中でもHbA1cは、血糖状態を評価する際に使われる重要な指標です。
そのため、
「今回だけ血糖値が少し高かった」
のと、
「以前からHbA1cも高めで推移している」
のでは、同じように考えられるとは限りません。
健康診断の数字は、一つの項目だけで自己判断するのではなく、過去からの変化やほかの検査結果も含めて確認することが大切です。
なお、当院では血液検査結果を生活習慣を振り返るための参考情報として確認することはありますが、血液検査から糖尿病や栄養状態を診断することはできません。
医療機関から再検査・受診を勧められている場合は、そちらを優先してください。
あわせて読みたい
→「血液検査の数値を栄養の視点からどう見る?健康診断を生活改善につなげる考え方」
※既存の血液検査記事へ内部リンク
なぜ「糖質を全部抜けばいい」ではないのか?
糖質は血糖値を上げる主な栄養素です。
ですから、
「だったら食べなければいい」
と思うかもしれません。
しかし、炭水化物にはエネルギー源となる糖質だけでなく、食物繊維も含まれています。
厚生労働省が示している糖尿病の食事の基本も、特定の食品を極端に排除するというものではありません。
適正なエネルギー量を考えながら、主食・主菜・副菜を組み合わせ、食物繊維を取り入れ、規則的に食べることなどが基本とされています。
つまり、
「糖質を食べる・食べない」の二択にしないこと。
まずは自分の食生活全体を振り返ってみましょう。
糖質を抜く前に確認したい5つのポイント
① ご飯を減らす前に「飲み物」を確認する
「糖質を控えよう」と考えると、真っ先に白米やパンを減らす方がいます。
ところが、意外に見落としやすいのが飲み物です。
例えば、
- 清涼飲料水
- 加糖コーヒー
- 甘いカフェドリンク
- スポーツドリンク
- 砂糖入り紅茶
などが習慣になっていないでしょうか。
厚生労働省も、清涼飲料水や菓子類などに含まれる糖質は速やかに吸収されることや、砂糖入り飲料を多く摂る習慣と糖尿病リスクとの関連について説明しています。
例えば、
「ご飯は半分にしたのに、毎日甘いカフェラテを飲んでいる」
ということもあります。
まずは主食をゼロにする前に、
「普段、何を飲んでいるだろう?」
と振り返ってみてください。
②「糖質だけの食事」になっていないか
忙しいと、
朝は菓子パンだけ。
昼はラーメンだけ。
時間がないからおにぎりだけ。
となることがあります。
ここで考えたいのは、
糖質を抜くことではなく、食事を組み合わせること。
例えば、
おにぎりだけ
ではなく、
おにぎり+魚・卵・大豆製品など+野菜・きのこ・海藻
という考え方です。
厚生労働省も、主食・主菜・副菜を組み合わせることを食事の基本として紹介しています。
③ 食物繊維を十分に摂れているか
血糖を考えるうえで、もう一つ重要なのが食物繊維です。
例えば、
- 野菜
- 大麦
- 玄米
- 豆類
- きのこ
- 海藻
などは食物繊維を摂る選択肢になります。
食物繊維については、2型糖尿病を含む複数の疾患の発症リスク低下との関連も報告されています。
つまり、
「炭水化物=全部悪い」
と一括りにしないことも大切です。
そして、この食物繊維については次の記事で詳しく解説します。
あわせて読みたい
→「食物繊維はなぜ大切?腸だけではない健康との関係」
※第5弾公開後に内部リンク
④「何を食べるか」だけでなく「どう食べているか」
食事内容だけでなく、
- 朝食を抜くことが多い
- 夜にまとめて食べる
- 夕食時間が遅い
- 間食が多い
- 急いで食べることが多い
といった食べ方も振り返ってみましょう。
厚生労働省も、1日3食を基本として規則正しく食べることや、まとめ食いを避けること、ゆっくり食べることなどを勧めています。
「何を禁止するか」だけではなく、
毎日の食べ方を整える。
これなら始められる方も多いのではないでしょうか。
⑤ 食事だけで考えていないか
血糖値というと、食事ばかりに目が向きます。
しかし、もう一つ忘れたくないのが身体を動かすことです。
筋肉はブドウ糖を利用する重要な組織であり、糖尿病の治療でも食事療法とともに運動療法が重要な位置を占めています。
だからこそ、
「糖質を何g減らそう?」
だけではなく、
「最近、身体を動かせているかな?」
という視点も持ってみてください。
同じ「血糖値高め」でも、見直すポイントは人によって違います
ここが、はればれ鍼灸整骨院で大切にしている部分です。
例えば、
Aさん
朝食は食べない。
昼食は麺類。
夕食は遅い時間にしっかり食べる。
Bさん
3食食べている。
でも甘い飲み物を毎日飲んでいる。
Cさん
食事にはかなり気をつけている。
しかしデスクワーク中心で、ほとんど身体を動かしていない。
この3人に、
「血糖値が高いから糖質を減らしましょう」
と全く同じアドバイスをしても、それぞれ本当に見直したいところは違います。
だからこそ必要なのは、
「身体に良い食べ物を知ること」だけではなく、自分の生活のどこを変えるのかを整理すること
だと考えています。
「知っている」と「自分の生活でできる」は違います
「野菜を食べた方がいい」
「運動した方がいい」
「睡眠も大切」
おそらく多くの方が、一度は聞いたことがあると思います。
それでも生活習慣を変えるのが難しいのは、
知識がないからだけではありません。
例えば、
「仕事が遅く、夕食時間を早められない」
「外食が多い」
「運動したいけれど腰や膝が気になる」
「何から変えればいいのか分からない」
ということがあります。
そこで必要になるのが、
理想的な生活を押しつけるのではなく、その人の生活の中で続けられる方法を考えること。
ここに、個別に身体や生活を確認する意味があります。
はればれでは「食事だけ」を見て終わりにしません
はればれ鍼灸整骨院では、
血液検査の結果
↓
現在の食生活
↓
運動・活動量
↓
睡眠・生活リズム
↓
身体の状態
というように、複数の視点から生活を振り返ることを大切にしています。
そして必要に応じて、
栄養・食生活のアドバイス
+運動・トレーニング
+身体づくり
+睡眠・生活習慣
を考えていきます。
もちろん、全員に同じことを行うわけではありません。
その方にとって、
「今、何を変えることが一番現実的なのか」
を整理していきます。
また、当院は糖尿病を診断・治療する医療機関ではありません。
検査結果や症状から医療機関での評価が必要と考えられる場合には、医療機関への相談を優先していただきます。
LDLや中性脂肪も一緒に指摘されていませんか?
健康診断では、
「血糖値だけが高かった」
とは限りません。
例えば、
LDLコレステロールも高い。
中性脂肪も高い。
体重や腹囲も増えてきた。
ということがあります。
こうした場合も、一つひとつの数字だけを見て、
「血糖にはこれ」
「中性脂肪にはこれ」
と別々に考えるだけではなく、食事・運動・体重など生活全体を振り返る視点が大切です。
あわせて読みたい
→「LDLコレステロールが高いと言われたら?まず見直したい食生活」
→「中性脂肪が高いと言われたら?食事で最初に見直したいポイント」
この2記事からも今回の記事へ内部リンクを入れてください。
こんな場合は「食事を変えて様子を見る」だけにしないでください
生活習慣を見直すことは大切です。
しかし、
「まず自分で食事を変えて、数か月様子を見よう」
としてはいけない場合もあります。
厚生労働省では、
空腹時血糖126mg/dL以上
随時血糖200mg/dL以上
HbA1c 6.5%以上
などが確認された場合には糖尿病である可能性が高くなるため、医療機関で検査を受けるよう案内しています。
また特定健診では、空腹時血糖100mg/dL以上またはHbA1c 5.6%以上が血糖高値の基準とされています。
ただし、これらの数字だけで自分で糖尿病と判断するものではありません。
糖尿病の診断は医療機関で行われます。
健診結果に「要受診」「要精密検査」などと記載されている場合も、まずその指示に従ってください。
すでに糖尿病の治療中で、薬やインスリンを使用している方も、自己判断で極端な糖質制限や運動を始めるのではなく、主治医などと相談してください。厚生労働省も糖尿病の食事について、医師や管理栄養士と相談しながら継続することを勧めています。
健康診断を「受けて終わり」にしたくない方へ
健康診断を受けて、
「血糖値が高めです」
と言われた。
でも、
「結局、何から変えればいいの?」
というところで止まってしまう方は少なくありません。
大切なのは、
糖質を全部抜くことではなく、自分の生活の中から変えられるところを見つけること。
例えば、
甘い飲み物を見直す。
一品だけだった昼食に副菜を足してみる。
少し歩く時間を増やす。
夜更かしを見直してみる。
最初の一歩は、人によって違っていいのです。
はればれ鍼灸整骨院では、健康診断の結果も参考にしながら、現在の食事・運動・睡眠・身体の状態を整理し、
「今の自分なら、何から始めるのが現実的か」
を一緒に考えていきます。
病気を治療するためではなく、これからの身体づくりのために。
「健康診断をきっかけに生活を見直したいけれど、一人では何から始めればいいか分からない」
そんな方は、一度ご相談ください。
まとめ|「何を抜くか」より「どう整えるか」
血糖値が高めと言われると、
「糖質を減らさなきゃ」
と考えがちです。
しかし、最初に見直したいのは糖質だけではありません。
何を食べているか。
どんな組み合わせで食べているか。
食物繊維を摂れているか。
どんな時間・ペースで食べているか。
身体を動かせているか。
そして、
自分の生活なら、どこから変えられそうか。
極端な方法を一時的に頑張るより、
続けられることを一つずつ積み重ねる。
はればれ鍼灸整骨院では、そのための**「食事・栄養×運動×睡眠×身体づくり」**という視点を大切にしています。
当院の食事・栄養に関してのメニュー

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