【施術報告16 肘が伸ばせない(肘関節後方インピンジメント)
2025年06月23日
患者情報
10代高校生/バスケットボール部/南葛西在住
症状
部活動でベンチプレスを行った翌日から右肘が伸ばせなくなってしまった。整形外科を受診しレントゲン撮影するも異常は見つからず安静を指示された。約3週間安静にしていたが改善がみられず当院に来院した。

経過と施術内容
初診(5/19)
圧痛、腫脹など外傷を疑うような所見はないが右肘を伸ばす際に右肘の後方に痛みを感じるということであった。この高校生は、足首を捻挫しており上半身のウエイトトレーニングばかりを行っていたという。これまでもウエイトトレーニング後に右肘が伸ばせなくなることはあったが翌日には治っていたとのこと。右上腕の筋緊張が強いため初回は手技療法を行った。

初診時:肘関節後方に痛みがあり伸展制限有り
第2診(5/20)
右上腕全体の筋緊張は改善されたものの、上腕三頭筋の筋緊張が際立っていたため超音波治療を上腕三頭筋内側頭を中心に実施したところ、他動であれば肘関節を完全伸展できることもあるようになった。このことから肘関節伸展時に後方関節包の挟み込みが起こっているのが原因であると考えた。
第3診(5/21)
前回に引き続き上腕三頭筋内側頭を中心に超音波治療を実施したところ、自動運動での伸展可動域の改善がみられた。
第4~5診(5/22~23)
上腕三頭筋全体の緊張は軽減され完全伸展までもう少しというところで改善が停滞する状況が続いた。後方関節包の挟み込み以外の要因があるものと考察し次回来院時に備えることとした。

改善はしているが完全伸展(伸ばしきる)まではいかない
第6~7診(5/27~28)
施術の方針を上腕三頭筋内側頭を中心にしたアプローチから、上腕三頭筋と上腕筋の癒着を改善しそれぞれの筋の滑走性を高める方向へ変更したところ、右肘関節が完全伸展できるようになり施術は終了となった。
考察
上腕三頭筋には長頭、内側頭、外側頭があります。特に内側頭と外側頭は肘関節の伸展制限に大きく関与しています。内側頭は単関節筋で肘関節を伸展する際に後方関節包が挟み込まれるのを防ぐ役割があります。外側頭は上腕筋と癒着を起こすことがあります。この癒着は肘関節伸展の最終可動域を妨げる要因になります。バスケットボール部でこのような症例をみることは稀ですが、筋トレを趣味にしている方では時々見受けられる症状なのでボディビルをやっている方などは頭に片隅に入れておく良い知識かもしれません。
使用した技
超音波治療 リハビリ
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