[マミーブレインとは?いつまで続く?産後の物忘れの原因と対処法|江戸川区船堀]
2025年03月22日
マミーブレイン(Mommy Brain)とは?

「出産してから物忘れが増えた気がする」
「人の名前や予定がすぐに出てこない」
「以前なら普通にできていたのに、集中できない」
「頭にモヤがかかったような感じがする」
妊娠中から産後にかけて、このような変化を感じる方がいます。
一般にこうした状態は**「マミーブレイン(Mommy Brain)」**や「ママ脳」などと呼ばれることがあります。
ただし、マミーブレインは正式な医学的診断名ではありません。
また、「妊娠・出産によって脳の機能が単純に低下した」と考えるのも適切ではありません。
近年の研究では、妊娠から産後にかけて母親の脳にさまざまな構造的変化が起こることが分かってきました。一方で、物忘れや注意・記憶などの認知機能に関する研究結果は一様ではありません。
この記事では、産後のお身体のお悩みを多くみてきた江戸川区船堀のはればれ鍼灸整骨院が、
「マミーブレインとは?」
「なぜ起こる?」
「いつまで続く?」
「自分でできることは?」
「病院へ相談した方がいいのはどんなとき?」
について、現在分かっている研究を踏まえて分かりやすく解説します。
マミーブレインとは、妊娠中から産後にかけて感じることがある物忘れ、集中しづらさ、頭がぼんやりする感覚などを表す一般的な言葉です。
医学的な病名ではなく、明確な診断基準があるわけではありません。
主な症状
- 物忘れが多くなる(鍵やスマホをどこに置いたか忘れるなど)
- 集中力が続かない(会話や作業に集中しづらい)
- 言葉が出てこない(話したいことがうまく言えない)
- マルチタスクが難しくなる(複数のことを同時にこなすのが大変)
- 予定や約束を忘れやすい
- 頭がぼんやりする感じがする
「マミーブレイン=脳の機能低下」とは限りません
「物忘れが増えたから、脳の機能が低下してしまったのでは?」
と不安になる方もいるかもしれません。
しかし、現在の研究結果はそれほど単純ではありません。
2025年に発表されたシステマティックレビューでは、31研究、妊婦1,596人と非妊婦1,450人のデータが検討されました。
その結果、妊娠中には言語性記憶や注意などに小さな変化がみられる可能性が示されました。一方で研究方法や結果にはばらつきがあり、妊娠中の認知機能については研究によって異なる結果が報告されています。
そのため、
「妊娠すると必ず認知機能が低下する」
とも、
「マミーブレインはすべて気のせい」
とも言い切れないのが現在の研究状況です。
マミーブレインはなぜ起こる?考えられる4つの要因
原因
1、ホルモンの変化
- 妊娠・出産に伴うエストロゲンやプロゲステロンの急激な変動が、脳の働きに影響を与える。
2、睡眠不足
- 新生児の世話で夜中に何度も起きることが続き、脳のパフォーマンスが低下する。
- 赤ちゃんのお世話では、授乳や夜泣き、おむつ交換などによって睡眠が細切れになりやすくなります。そのため「何時間寝たか」だけではなく、途中で何回起きたのか、休んだ感じがあるかという点も大切です。産後に「頭が働かない」と感じたときは、自分の能力を責める前に、「最近、私はちゃんと休めているだろうか?」と振り返ってみることも大切です。
3、育児による情報量とタスクの増加
赤ちゃんが生まれると、お母さんが管理しなければならない情報量は一気に増えます。
授乳、おむつ、睡眠、予防接種、健診、買い物、家事、上のお子さんのお世話、仕事復帰……。
「記憶力が落ちた」というより、覚えておかなければならないことが以前より圧倒的に増えているという面も考える必要があります。
4、身体的・心理的な疲労
- 育児のプレッシャーや疲れが、注意力や記憶力を低下させる。
- 当院で産後のお母さんのお身体をみていると、物忘れだけが単独で存在するというより、睡眠不足・首肩こり・頭痛・腰痛・抱っこによる疲労など、いくつもの負担が重なっていることがあります。そのため当院では、マミーブレインについても「頭だけの問題」と考えるのではなく、産後の生活や身体の負担を含めて考えることが大切だと考えています。
5、脳のリモデリング
妊娠から産後にかけて、母親の脳そのものが変化することが近年の研究で分かってきました。
2024年にNature Neuroscienceに発表された研究では、初めて出産する女性110人を追跡し、妊娠後期から産後早期にかけて大脳皮質の構造が変化することが確認されています。妊娠後期にみられた皮質容積の差の多くは、産後早期には小さくなる傾向も示されました。
また別の2024年の研究では、一人の女性を妊娠前から産後2年まで繰り返しMRI撮影し、妊娠の進行に伴う灰白質体積や皮質厚、白質などの変化が詳細に記録されています。これは一人を詳細に追跡した研究なので、そのまますべての女性に当てはめることはできませんが、妊娠が脳にとって大きな変化の時期であることを示す研究の一つです。
大切なのは、
「脳の構造が変化する=脳が悪くなった」ではない
ということです。
また、こうした脳構造の変化がマミーブレインの物忘れを直接引き起こしている、と証明されたわけでもありません。
対処法
- 十分な休息をとる(短時間でも睡眠を確保)
- 周囲に頼る(パートナーや家族に協力してもらう)
- メモやリマインダーを活用(スマホのアラームやToDoリストを活用)
- ストレスを減らす(軽い運動やリラックスする時間を作る)
いつまで続くの?
これはマミーブレインについて非常に気になるところだと思います。
結論からいうと、
マミーブレインが「産後○ヶ月で終わる」という医学的に一律の期間は決まっていません。
個人差があります。
また、妊娠・出産による脳の構造変化が産後にも確認される研究がありますが、
「脳の構造変化が続く期間」と「物忘れや集中しづらさを感じる期間」は同じではありません。
したがって、「脳の変化が2年間確認された研究がある=マミーブレインが2年間続く」という意味ではありません。
睡眠状況、育児環境、仕事復帰、身体的・心理的な負担などによっても感じ方は変わると考えられます。
ただし、長期間続く場合は、産後うつの可能性も考えられるため、専門家に相談するのが良いでしょう。
マミーブレインは母親の脳が赤ちゃんのために適応している自然な現象でもあります。焦らず、周りの助けを借りながら過ごしていくことが大切です。
マミーブレイン対策|今日からできる5つのこと
① 覚えておくことを減らす
スマホ、ToDo、リマインダーを利用。
キーフレーズは、
「脳に覚えさせるのではなく、仕組みに覚えさせる」
です。
② 睡眠と休息を優先する
「8時間寝ましょう」のような非現実的な指導はしない。
家族に任せる、短時間休む、家事を減らすなど現実的に。
③ 一人ですべてやろうとしない
家族・パートナー・産後支援など。
④ 無理のない範囲で身体を動かす
産後の経過を確認したうえで、散歩などから。
⑤ 食事を極端に制限しない
「脳に効く○○」に寄せず、まず食事全体。
マミーブレインをより早く改善するには?
結論からいうと、
鍼灸や整体によってマミーブレインそのものが改善すると断定できる十分な根拠はありません。
はればれ鍼灸整骨院でも「マミーブレインを治療する」という考え方では施術していません。
一方、産後には、
- 抱っこによる首・肩の負担
- 腰痛
- 背中の張り
- 身体の疲労
- 運動不足
など、身体面のお悩みが重なることがあります。
当院では、こうした産後のお身体の悩みを評価し、その方に必要な施術やセルフケア、運動などを提案することを大切にしています。
「マミーブレインだから」で済ませず医療機関へ相談したいケース
産後の物忘れや集中しづらさを、すべてマミーブレインと自己判断するのは避けましょう。
特に、
- 強い気分の落ち込みが続く
- 今まで楽しめていたことを楽しめない
- 強い不安や焦りが続く
- 日常生活や育児に大きな支障がある
- 症状が徐々に強くなっている
- 自分や赤ちゃんを傷つけてしまいそうになる
といった場合には、産婦人科、かかりつけ医、精神科・心療内科など適切な医療機関へ相談してください。
急激な意識の変化、けいれん、突然の激しい頭痛、手足の麻痺や言葉が出ないなどの症状がある場合には、マミーブレインとは考えず、速やかな医療対応が必要です。
よくある質問
Q1. マミーブレインは病気ですか?
正式な医学的診断名ではありません。妊娠中から産後に感じる物忘れや集中しづらさなどを表す一般的な言葉です。
Q2. マミーブレインはいつまで続きますか?
「産後○ヶ月まで」と医学的に決まっているわけではありません。個人差があります。
Q3. マミーブレインで脳が萎縮するのですか?
妊娠に伴って灰白質体積や皮質厚などが変化する研究はありますが、それを病的な「脳萎縮」と同じ意味で捉えるのは適切ではありません。妊娠・産後の神経可塑性として研究されています。
Q4. マミーブレインは治らないことがありますか?
一律の経過は決まっていません。長く続く場合や日常生活への影響が大きい場合には、「マミーブレインだろう」と決めつけず医療機関へ相談してください。
Q5. 鍼灸や整体でマミーブレインは改善しますか?
マミーブレイン自体への効果を断定することはできません。当院では産後の首肩こりや腰痛など、身体面のお悩みを中心にサポートしています。
まとめ|産後の物忘れで自分を責めないでください
マミーブレインは、妊娠中から産後に感じる物忘れや集中しづらさなどを表す一般的な言葉です。
近年の研究から、妊娠から産後は母親の脳に大きな変化が起こる時期であることが分かってきました。
一方で、
「脳が悪くなった」
「必ず認知機能が低下する」
「○ヶ月で必ず治る」
と単純化できるものではありません。
睡眠不足、育児による情報量の増加、身体的・心理的疲労なども含めて、ご自身の状態を見ていくことが大切です。
そして症状が強い場合には、「マミーブレインだから仕方ない」と我慢せず、医療機関へ相談してください。
産後のケアは長期戦なので、焦らずできることから始めてみてください!
更新日9月4日
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