クエン酸と尿・腎臓|尿pH・尿路結石・酸化ストレスとの関係を解説
2026年09月9日

「クエン酸を飲むと尿がアルカリ性になる?」
「クエン酸は腎臓にいいって聞いたけれど、本当?」
「尿路結石の予防にも使われるの?」
「血流や酸化ストレスにも関係するの?」
クエン酸について調べていると、さまざまな情報が出てきます。
実際、クエン酸やクエン酸塩は、尿pH、尿中クエン酸、尿路結石など腎臓・尿路の分野で医学的にも研究・利用されています。
さらに、クエン酸を利用した透析については、炎症や酸化ストレス、血管機能との関係を示す興味深い研究もあります。
一方で、
「クエン酸を飲めば腎臓が治る」
「クエン酸を飲めば透析を回避できる」
とまで単純化することはできません。
江戸川区船堀のはればれ鍼灸整骨院では、研究で分かっていることと、実際に私たちが経験している身体の変化、その両方を大切にしています。
今回は「クエン酸と尿・腎臓」について、少し深く掘り下げます。
クエン酸と腎臓には、本当に関係があるの?
これは「あります」。
ただし、何がどう関係しているのかを整理することが重要です。
クエン酸と腎臓については、大きく、
① 尿中クエン酸
② 尿pH
③ 尿路結石
④ 酸塩基バランス
⑤ 酸化ストレス・血管機能
という視点があります。
特に尿路結石の分野では、クエン酸塩は実際の医療でも使われています。
2026年版の欧州泌尿器科学会(EAU)の尿路結石ガイドラインでも、新しい研究を取り入れながら、結石予防に使用する薬剤やカルシウム結石関連疾患について更新されています。(Uroweb)
つまり、
「クエン酸と腎臓・尿の関係は単なる健康情報ではない」
ということです。
ただし、市販のクエン酸と医療用のクエン酸塩は区別して考える必要があります。
尿中クエン酸は「結石ができにくい環境」に関係する
私たちの尿にはクエン酸(citrate)が排泄されています。
この尿中クエン酸には、カルシウムと結合する性質があります。
これによってカルシウムの結晶化を抑える方向に働くため、尿中クエン酸はカルシウム系結石の形成を抑える因子の一つとして知られています。
反対に、尿中クエン酸が少ない状態は「低クエン酸尿症」と呼ばれ、カルシウム結石のリスク因子の一つになります。
ここは、
クエン酸と尿路結石には医学的な関係がある
と言っていい部分です。
尿pHは「高ければ高いほどいい」わけではない
クエン酸を摂っている方の中には、自宅で尿pHを測っている方もいると思います。
尿pHとは簡単にいうと、
尿が酸性寄りか、アルカリ性寄りか
を示したものです。
食事や代謝状態、薬剤などさまざまな要因で変化します。
そして重要なのは、
「酸性尿=悪い、アルカリ尿=良い」ではない
ということです。
結石の種類によって、望ましい尿環境が違うからです。
例えば、尿酸結石やシスチン結石では尿のアルカリ化が治療に利用されます。EAUガイドラインでも、シスチン結石では十分な水分摂取とともにアルカリ性クエン酸塩が使用されています。(Uroweb)
一方で、尿pHが高ければ高いほど健康ということではありません。
ですから、家庭で尿pHを測ること自体は身体を観察する一つの方法ですが、1回の数値だけで身体全体を判断しないことが大切です。
「尿がアルカリ性になる」と「身体がアルカリ性になる」は違う
ここは混同されやすいところです。
健康な人の血液pHは、肺や腎臓などの働きによって狭い範囲に調節されています。
そのため、
「クエン酸を飲んだから血液がアルカリ性になった」
という説明は適切ではありません。
一方、尿pHは変化します。
だから、
血液のpHと尿のpHは分けて考える。
これはクエン酸を理解するうえで非常に大切です。
「クエン酸」と「クエン酸カリウム」は同じではありません
もう一つ重要なのがここです。
スーパーやネットで購入するクエン酸と、医療で使用されるクエン酸カリウムなどのアルカリ性クエン酸塩を同じものとして考えることはできません。
医療では、患者さんの状態に応じてクエン酸塩を使用し、尿pHや尿中クエン酸を調整する場合があります。
EAUガイドラインでも、腸管性高シュウ酸尿症など特定の状態に対し、アルカリ性クエン酸塩によって尿中クエン酸を補い、尿pHを上げる治療が示されています。(Uroweb)
したがって、
「病院でクエン酸塩が使われている」
=
「食品用クエン酸を飲めば同じ治療効果が得られる」
ではありません。
ここを区別したうえで、クエン酸について考えていきましょう。
クエン酸と「酸化ストレス」の関係
ここからが、私たちが特に注目している部分です。
酸化ストレスとは、活性酸素などによる酸化作用と、それに対抗する身体の仕組みとのバランスが崩れた状態を指します。
腎臓や血管と酸化ストレスの関係は、さまざまな研究が行われています。
さらに、クエン酸・クエン酸塩についても、この酸化ストレスとの関係を調べる研究があります。
例えば透析患者を対象とした研究では、通常の酢酸を使用した透析液からクエン酸を含む透析液へ変更したところ、CRP・フィブリノゲンなど複数の炎症関連指標が低下しました。
さらに患者さんの血漿を使った細胞実験では、クエン酸透析期間の血漿で、
活性酸素(ROS)の低下
一酸化窒素(NO)利用能の改善
血管内皮細胞の機能改善
などが確認されています。(Nature)
これは非常に興味深い結果だと思います。
ただし、この研究はクエン酸を飲んだ研究ではありません。
慢性透析患者にクエン酸を含む透析液を使用した研究です。
ですから、
「クエン酸を飲めば酸化ストレスが改善する」
とそのまま置き換えることはできません。
それでも、
クエン酸・クエン酸塩と酸化ストレス、炎症、血管機能には研究すべき関係がある
ことを示す興味深いデータです。
クエン酸と「血流・毛細血管」は?
ここは私自身、非常に興味を持っている部分です。
私は実際にクエン酸を継続して取り入れながら、自分の身体の変化を観察しています。
その中で、毛細血管を観察したところ、以前より形がきれいになっている変化を確認しました。
もちろん、これは私個人の経過です。
クエン酸を摂っている期間には、食事・睡眠・運動などほかの条件も変化します。
そのため、
「クエン酸を飲んだから毛細血管がきれいになった」
と因果関係を証明することはできません。
ただ、だからといって自分の身体に起きた変化を無視する必要もないと私は考えています。
興味深いことに、先ほどの透析患者を対象とした研究では、クエン酸透析期間の患者血漿を使った実験で、血管内皮細胞のROS低下やNO利用能の改善がみられ、研究者らは微小血管障害との関係も検討しています。(Nature)
もちろん、
「この研究が私の毛細血管の変化を証明している」
ということではありません。
しかし、自分自身の観察と研究の両方を見ながら、
「なぜ変化したのだろう?」
と考えることには価値があると思っています。
「血流が良くなった」と感じる方について
臨床でも、
「身体が温かく感じるようになった」
「以前より調子がいい」
など、生活習慣や栄養を見直す中で変化を感じる方はいらっしゃいます。
これについても、
「クエン酸が血流を改善した」
と一つの原因に決めつけることはできません。
一方で、クエン酸を用いた透析研究では、血管内皮細胞におけるNOやROS、微小血管障害について実際に検討されています。(Nature)
そのため、私はこの分野について、
「関係ない」と切り捨てるのではなく、今後の研究も見ながら身体の変化を観察していきたい
と考えています。
実際に「透析をしないで済んだ」ケースもありました
当院で生活習慣や栄養について一緒に取り組んできた方の中には、腎機能について非常に心配されていたものの、結果的に透析導入に至らず経過しているケースもあります。
私たちにとって、このような臨床経験は大切です。
だからこそ、
「生活からできることは、本当に何もないのだろうか?」
という視点を持ち続けたいと思っています。
ただし、ここにも大切な線引きがあります。
「クエン酸を飲んだから透析を回避できた」とは判断できません。
透析導入の判断は、eGFRだけで決まるものではありません。
腎機能の推移、尿毒症症状、カリウムなどの電解質、酸塩基平衡、体液量などを医師が総合的に判断します。
また、血圧管理、糖尿病管理、食事療法、薬物療法などもCKDでは非常に重要です。
したがって、このケースも、
医療を受けながら、食事や生活習慣なども含めて取り組んだ一人の経過
として考える必要があります。
「クエン酸で腎臓が良くなる」とまでは言わない。でも可能性まで否定しない
ここが、はればれ鍼灸整骨院の考え方です。
研究だけを見る。
体験だけを見る。
どちらか一方に偏る必要はないと思っています。
現在分かっている範囲でも、
尿中クエン酸とカルシウム結石
尿pHと結石
アルカリ性クエン酸塩による治療
クエン酸を利用した透析と炎症・血管機能
などについて医学的な研究があります。(Nature)
そして私自身にも、クエン酸を取り入れている中で毛細血管の形に変化を確認した経験があります。
臨床でも、生活習慣への取り組みと並行して腎機能をフォローし、結果として透析導入に至っていない方を見てきました。
だから私は、
「クエン酸だけで腎臓が治る」とは言わない。
でも「生活からできることには意味がない」とも考えない。
という立場です。
医療をきちんと受けながら、
食事・水分・睡眠・運動・血圧・体重など、自分で改善できる部分にも取り組んでいく。
この両方が大切だと思います。
結石対策なら、クエン酸より先に「水分」も確認
クエン酸ばかりに目が行きますが、尿路結石対策で非常に重要なのが水分摂取と尿量です。
EAUガイドラインでも、高い水分摂取と結石形成リスクの低下との関係が示されており、柑橘類のジュースについても、尿中クエン酸や尿のアルカリ化を介した可能性が記載されています。(Uroweb)
ですから、
「何gクエン酸を飲めばいい?」
と考える前に、
「そもそも水分は足りている?」
を確認してみてください。
さらに、塩分や食事内容なども含めて考える必要があります。
腎臓病がある方は、自己判断でクエン酸塩を増やさないでください
ここは必ず知っていただきたいことです。
特にクエン酸カリウムにはカリウムが含まれています。
腎機能が低下している方では、カリウムを十分に排泄できず、血中カリウムが高くなることがあります。
そのため、
「クエン酸が腎臓にいいらしいから」
と自己判断でクエン酸カリウムなどを使用することはおすすめしません。
CKDで治療中の方は、腎臓内科などの主治医に確認してください。
こんな場合は、セルフケアより医療機関を優先してください
次のような場合には、クエン酸や食生活だけで様子を見ないでください。
- 強い腰・脇腹の痛み
- 血尿
- 発熱を伴う尿路症状
- 尿量が急に減った
- 強いむくみ
- 息苦しさ
- 腎機能低下を指摘されている
- 尿路結石を繰り返している
こうした場合には、泌尿器科や腎臓内科などで原因を確認することが大切です。
はればれが大切にしている「観察する」という考え方
健康法について、
「効く」
「効かない」
だけで判断するのは、少しもったいないと思っています。
例えばクエン酸を取り入れるなら、
体調
血圧
睡眠
疲労感
食事
水分量
などを一緒に記録してみる。
血液検査を受けているなら、主治医の評価を受けながら経過を見る。
私自身の毛細血管も、
「なんとなく調子がいい」
だけで終わらず、実際に観察したから変化に気づきました。
もちろん一人の変化は研究ではありません。
でも、
自分の身体を観察することは、自分の健康を考える第一歩です。
そこから必要な医療や生活改善につなげていけばいいと思います。
まとめ|クエン酸と腎臓は「関係ない」でも「万能」でもない
クエン酸と尿・腎臓には、医学的にも興味深い関係があります。
特に、
尿中クエン酸
尿pH
カルシウム結石
尿酸・シスチンなど一部の結石
酸塩基バランス
については、医療の中でもクエン酸塩が利用されています。(Uroweb)
さらに透析分野では、クエン酸を使用した透析と炎症、ROS、NO、血管内皮・微小血管障害との関係を示した研究もあります。(Nature)
私自身もクエン酸を取り入れる中で、毛細血管を観察した際に以前よりきれいな形になっている変化を経験しました。
また臨床でも、医療を受けながら栄養や生活習慣に取り組み、結果として透析導入に至らず経過している方を見ています。
これらだけから、
「クエン酸で毛細血管が改善する」
「クエン酸で腎機能が回復する」
「クエン酸で透析を防げる」
と証明されたわけではありません。
でも同時に、生活からできることまで諦める必要もありません。
医療で身体を守りながら、食事・水分・睡眠・運動など、自分でできる身体づくりにも取り組む。
はればれ鍼灸整骨院では、この両方を大切にしています。
「健康診断の数値が気になっている」
「栄養や睡眠も含めて身体を見直したい」
という方は、必要な医療機関での診察を受けながら、日々の身体づくりについてもお気軽にご相談ください。
あわせて読みたい記事
LDLコレステロールが高いと言われたら?まず見直したい食生活
血液検査の結果、見て終わりになっていませんか?栄養・生活習慣を見直すヒントに
栄養は「摂る」だけではない!内臓整体×栄養で考える「栄養を活かせる身体づくり」
クエン酸と尿・腎臓|尿pH・尿路結石・酸化ストレスとの関係を解説
料金・アクセス
【初回限定|体験トライアル】
食事・栄養をさらに根本的に改善、再発防止、予防をご希望の方は、ゴムハンマー整体、羽田野式ハイボルト、羽田野式EMS、パーソナルトレーニング、ちょいトレ、ダイエット、メンタルケア、栄養アドバイスなどの様々な健康に関するオリジナルなワンストップサービスがございます。
※交通事故でお困りの方はコチラ
※当院で働いてみたい方はコチラ








