クエン酸とは?身体の中でどんな働きをしているの?|船堀

2026年09月9日

「クエン酸は疲労回復にいい」

「酸っぱいものを摂ると身体にいい」

「レモンや梅干しを食べればクエン酸が摂れる」

そんな話を聞いたことはありませんか?

クエン酸は、レモンやみかんなどの柑橘類、梅などに含まれる有機酸の一種です。

しかし、クエン酸について本当に知ってほしいのは、

「酸っぱい食品に含まれる成分」ということだけではありません。

実は私たちの身体の中でも、エネルギーを生み出す代謝の仕組みに関係しています。

江戸川区船堀のはればれ鍼灸整骨院では、身体を考えるとき、

「栄養を摂る」→「消化する」→「吸収する」→「身体の中で利用する」

という流れを大切にしています。

今回はその「利用する」に関係するクエン酸について、できるだけ分かりやすく解説します。


そもそもクエン酸とは?

クエン酸(citric acid)は、レモン、ライム、オレンジなどに含まれる酸味成分の一つです。

食品では酸味料などとして利用されるため、食品表示で「クエン酸」という文字を見たことがある方も多いでしょう。

そしてもう一つ重要なのが、

クエン酸は、私たちの身体の代謝にも登場する物質だということです。

「外から摂らなければ身体に存在しない」というものではありません。

ここを理解するために知っておきたいのが、クエン酸回路です。


「クエン酸回路」って何?

クエン酸回路は、

TCA回路
クレブス回路

とも呼ばれる、身体のエネルギー代謝における重要な仕組みです。

名前だけ聞くと難しそうですよね。

そこで、かなり簡単に考えてみましょう。

私たちは食事から、

  • 炭水化物
  • 脂質
  • たんぱく質

などを摂っています。

しかし、食べたご飯や肉が、そのまま身体を動かすエネルギーになるわけではありません。

消化・吸収された栄養素は、身体の中でさまざまな代謝経路を通り、細胞が利用できる形へ変換されていきます。

その重要な仕組みの一つがクエン酸回路です。

食べる

消化・吸収する

栄養素を分解・変換する

クエン酸回路などの代謝経路

ATPという、細胞が利用するエネルギーにつながる

というイメージです。

クエン酸は、この回路の名前の由来にもなっている中間代謝物の一つです。


クエン酸そのものが「エネルギー」なの?

ここは誤解されやすいところです。

クエン酸そのもの=エネルギー

というわけではありません。

また、

「クエン酸をたくさん飲めば、クエン酸回路がどんどん回って大量のエネルギーが作られる」

と単純に考えるのも適切ではありません。

身体のエネルギー代謝には、多数の酵素や栄養素、酸素の供給、ホルモンなど、さまざまな要素が関係しています。

クエン酸だけで身体のエネルギー産生を説明することはできません。

ここが、健康情報を見るうえでとても大切です。


クエン酸回路では何が起きている?

少しだけ専門的に見てみましょう。

食事から得られた栄養素は、代謝を経てアセチルCoAという物質につながります。

アセチルCoAがクエン酸回路に入り、

クエン酸

イソクエン酸

α-ケトグルタル酸

スクシニルCoA

コハク酸

フマル酸

リンゴ酸

オキサロ酢酸

といった物質へ変化していきます。

そして、この過程で作られるNADHやFADH₂などが、その後の電子伝達系を通したATP産生につながります。

ここで伝えたいのは物質名を覚えることではありません。

私たちが食べた栄養は、身体の中で複雑な代謝を経て利用されている。

ということです。

だから、はればれでは、

「この栄養素だけ摂れば身体が良くなる」

という考え方をあまりおすすめしていません。


「クエン酸=疲労回復」は本当?

クエン酸について検索すると、

「疲労回復」

という言葉をよく見かけます。

クエン酸を含む食品や飲料を摂ったときの疲労感などを調べた研究はありますが、研究条件や対象者、摂取量などによって結果は異なります。

したがって、

「クエン酸を飲めば疲労が取れる」

と一律に考えるのは避けた方がいいでしょう。

そもそも「疲れが取れない」という状態には、

睡眠不足、仕事や育児による負担、運動不足または運動過多、食事の偏り、貧血、感染症、甲状腺などの病気、精神的ストレスなど、さまざまな要因があります。

クエン酸だけに答えを求めるより、

「なぜ今、疲れているのだろう?」

と身体全体を見ることの方が重要です。


「乳酸が疲労物質だから、クエン酸で消す」は?

これも昔からよく聞く説明です。

かつて乳酸は「疲労物質」のように説明されることがありました。

しかし現在では、乳酸は単なる老廃物ではなく、身体の中でエネルギー源として再利用される重要な代謝物であることが分かっています。

ですから、

「疲れる→乳酸がたまる→クエン酸で乳酸を消す→疲労回復」

という一直線の説明は、現在の生理学としては単純化しすぎています。

健康情報は、昔の常識がそのまま残っていることもあります。


クエン酸を摂ると「身体がアルカリ性になる」?

ここも非常に重要です。

レモンやクエン酸について、

「酸っぱいけれど、体内ではアルカリ性になる」

「クエン酸で酸性体質を改善する」

という表現を見かけることがあります。

しかし、健康な人の血液のpHは身体によって厳密に調節されています。

食べ物やクエン酸を摂ることで、血液を自由に「酸性体質からアルカリ性体質へ変える」という考え方は適切ではありません。

血液のpHが大きく変化することは、むしろ医療的に重要な状態です。

一方で、食事内容などによって尿のpHが変化することはあります。

ここを「身体全体がアルカリ性になる」と混同しないことが大切です。


では、クエン酸を摂る意味はないの?

そんなこともありません。

クエン酸を含む果物などは、日常の食生活の中で取り入れられます。

例えば、

  • レモン
  • オレンジなどの柑橘類
  • グレープフルーツ

などです。

ただし、

「クエン酸だけを摂ること」

「クエン酸を含む食品を食生活の一部として摂ること」

は分けて考えましょう。

果物なら、クエン酸以外にもビタミン、ミネラル、食物繊維などさまざまな成分を含みます。

栄養は一つの成分だけを見るより、食事全体を見ることが基本です。


クエン酸とミネラルには関係がある?

クエン酸には、カルシウムなどのミネラルと結合する性質があります。

この性質は食品分野だけでなく、身体の中でも重要です。

特に医療分野では、尿中のクエン酸がカルシウムと結合することなどから、一部の尿路結石との関係が知られています。

ただし、

「結石予防のために自己判断でクエン酸を大量摂取すればいい」

という意味ではありません。

結石には種類があり、腎機能や服薬状況などによっても対応が異なります。

治療中の方は、医師の指示を優先してください。


「クエン酸を毎日飲む」のはどう?

食品として適量を取り入れることと、高濃度のクエン酸を毎日大量に摂ることは別です。

クエン酸は酸性なので、濃い状態で頻繁に摂取すると、

  • 胃が刺激される
  • 歯のエナメル質への影響が心配される

などの問題も考える必要があります。

粉末などを利用する場合には、商品の使用方法を守ることが基本です。

「身体にいいものなら、多ければ多いほどいい」

ではありません。


はればれがクエン酸だけをおすすめしない理由

ここが、この記事で一番お伝えしたいところです。

例えば、

「最近疲れが取れない」

という患者さんがいたとします。

そこで、

「クエン酸を飲みましょう」

だけで終わらせるのは簡単です。

でも、本当に見るべきなのは、

睡眠は足りているか?
朝食を食べているか?
たんぱく質は足りているか?
食物繊維はどうか?
運動量は適切か?
仕事で身体に負担がかかっていないか?
痛みで睡眠が妨げられていないか?

といった、その方の生活全体です。

私たちの身体は、クエン酸一つだけで動いているわけではありません。

だから、はればれ鍼灸整骨院では、

鍼灸・整体 × 栄養 × 睡眠 × 運動 × 生活習慣

という視点を大切にしています。


「栄養を摂る」だけではなく「利用する」まで考える

これまで栄養というと、

「何を食べればいい?」

「何mg摂ればいい?」

という話が中心だったかもしれません。

もちろん、それも大切です。

でも身体の中では、

摂る

消化する

吸収する

運ぶ

細胞で利用する

という流れがあります。

クエン酸回路の話は、まさに**「栄養を身体の中で利用する」**という部分につながっています。

だからこそ、

「○○を摂れば健康になる」

ではなく、

身体全体がうまく働くために、何が必要なのか?

という視点を持っていただきたいと思っています。


こんな方は「クエン酸」だけで済ませないでください

「疲れにクエン酸がいいらしいから」と長期間セルフケアだけを続けるのではなく、

  • 強い疲労が長く続いている
  • 息切れや動悸がある
  • 急に体重が減った
  • 発熱が続く
  • 食欲が著しく落ちている
  • 日常生活に支障が出るほどだるい

などがある場合には、医療機関で原因を確認することが大切です。

栄養は医療の代わりではありません。


まとめ|クエン酸は「魔法の疲労回復成分」ではありません

クエン酸は、柑橘類などに含まれる身近な成分であると同時に、私たちの身体のエネルギー代謝に登場する重要な物質でもあります。

ただし、

クエン酸を摂ればクエン酸回路が活性化する。
乳酸が消えて疲れが取れる。
身体がアルカリ性になる。

と単純につなげて考えるのは適切ではありません。

大切なのは、

一つの栄養素ではなく、身体全体を見ること。

食事、睡眠、運動、ストレス、そして身体の状態。

これらを一緒に見直していくことが、長い目で見た身体づくりにつながります。

江戸川区船堀のはればれ鍼灸整骨院では、痛みのある場所だけを見るのではなく、必要に応じて食事・睡眠・運動など生活背景も伺いながら、一人ひとりの健康づくりをサポートしています。

「いろいろ健康法を試しているけれど、何から見直せばいいのか分からない」

そんな方も、お気軽にご相談ください。

クエン酸とは?身体の中でどんな働きをしているの?

クエン酸と疲労|本当に疲れが取れる?疲労回復との関係を解説

クエン酸と尿・腎臓|尿pH・尿路結石・酸化ストレスとの関係を解説

あわせて読みたい記事

 LDLコレステロールが高いと言われたら?まず見直したい食生活

血液検査の結果、見て終わりになっていませんか?栄養・生活習慣を見直すヒントに

栄養は「摂る」だけではない!内臓整体×栄養で考える「栄養を活かせる身体づくり」

料金・アクセス 
【初回限定|体験トライアル】
食事・栄養をさらに根本的に改善、再発防止、予防をご希望の方は、ゴムハンマー整体羽田野式ハイボルト羽田野式EMSパーソナルトレーニングちょいトレダイエットメンタルケア栄養アドバイスなどの様々な健康に関するオリジナルなワンストップサービスがございます。
※交通事故でお困りの方はコチラ
※当院で働いてみたい方はコチラ