【スポーツ外傷・障害】スポーツのし過ぎで貧血?

2014年03月12日

スポーツのし過ぎで貧血とは?

部活でスポーツのし過ぎで脚を痛めた女の子が来院したのですが、施術をするも、あともう一歩というところが良くならないのです。

話をよくよく聞いてみると、部活はほぼ休みなしとのこと。練習中はもちろん、普段も食べ物をあまり食べていないとのことから、鉄分がほぼ補給出来ていない鉄不足の可能性をお伝えし、病院で調べた結果、鉄欠乏性貧血でした。

貧血とは?

体内の赤血球やヘモグロビンの数や機能の低下によって、血液中の酸素供給が不十分になる状態を指します。

ヘモグロビンとは鉄を含むタンパク質で、肺で酸素と結合して全身に酸素を届ける役割をしています。

正常な赤血球やヘモグロビンの量や機能が低下することで、体の組織や臓器への酸素供給が減少し、さまざまな症状が現れることがあります。

鉄不足であったり、赤血球が壊れてしまうことで酸素をうまく運ぶことが出来ず、疲れやすい、息切れなどの貧血症状につながります。

特に貧血傾向が気にならなくても、氷を食べたがるなどの傾向があったら要注意。「氷食症」という、鉄欠乏性貧血の1症状です。

特に女子は、成長期に生理が始まることで男子より鉄の必要量が増しますし、体操やバレエ、陸上では競技のために体重を落とす傾向もみられます。

もちろん男子も鉄分は重要です。一気に身体が大きくなりますし、サッカーや剣道、バレーボールやバスケットボールのように足裏に強い衝撃を起こしやすいスポーツでは、足裏の毛細血管の赤血球が壊れることで生じる「行軍貧血」と呼ばれる貧血につながります。

長距離走や長時間コート内を走り回る競技では、持久力のためにも鉄分はとても重要なのです。

原因は?

貧血の主な原因としては、以下のような要素が考えられます:

  1. 鉄欠乏性貧血: 鉄の不足による貧血で、鉄が赤血球のヘモグロビンの合成に必要です。鉄が不足すると赤血球の数や機能が低下し、貧血が生じます。
  2. ビタミンB12欠乏性貧血: ビタミンB12の吸収が悪化したり、摂取が不十分な場合に起こる貧血です。ビタミンB12は赤血球の正常な機能に必要であり、欠乏すると貧血が発生します。
  3. 葉酸欠乏性貧血: 葉酸(ビタミンB9)の不足や吸収障害によって起こる貧血です。葉酸は赤血球の形成に関与しており、不足すると貧血が生じることがあります。
  4. 慢性疾患による貧血: 慢性的な炎症や病気、腎臓疾患などの状態が貧血を引き起こすことがあります。これは、体内の鉄の代謝や赤血球の生産に影響を与えるためです。

症状は?

個人によって異なりますが、一般的には以下のような症状が現れることがあります:

  • 疲労感や倦怠感
  • 弱さや体力の低下
  • 眠気や集中力の低下
  • 頭痛やめまい
  • 皮膚の蒼白(あおじろ)感
  • 呼吸困難や心悸亢進(きょうしん)

成長期に必要な鉄分の量は?

鉄分の食事摂取基準ですが、最も多く必要な12歳~14歳の場合、男子の推奨量は1日あたり11.5mg、女子では1日あたり14.0mgとされます。 

推奨量とは、「ほとんどの人が必要量を満たす量」ですので、スポーツをしていたり、月経での経血量が多い方ではもう少し多めになると意識したほうが良いでしょう。

※現在当院では分子栄養学やメガビタミンの観点から、これでも改善がされない場合はプラスアルファのアドバイスをしております。

効率的な鉄分の摂り方とは?

貧血の改善には食事療法がなにより大事です。ほうれん草などの野菜からの鉄分は吸収しづらいので、レバーや肉類、魚などを積極的に摂るようにしましょう。

鉄分を多く含む「ミロ」などの麦芽飲料や、鉄分を強化したヨーグルトもおすすめです。

食事だけで推奨量を摂ることは難しいので、サプリメントや栄養補助食品を使って、効率よく鉄分を補っていきましょう!

また、競技のために減量やボディラインの維持が必要な場合でも、ミネラルやビタミン、タンパク質はしっかり摂ることを心がけてください。最近は栄養士さんへオンラインで相談できるサービスが充実していますので、プロのアドバイスを取り入れることも考慮されると良いでしょう。また、当院では分子栄養学の見地からのアドバイスも可能です。

 

鉄分をしっかり摂ることと、ストレッチやゴムハンマー整体などのセルフケアの併用でスポーツのパフォーマンスの回復は早くなります。

スポーツで痛めたところの治りがいまいち、なかなかパフォーマンスが上がらない…と感じられたら、ぜひ当院へご相談ください。

 

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