2022年12月1日
施術例1 重い荷物を運ぶことが増え肘の外側に出た痛み(テニス肘)
40代女性 / 主婦パート / 東小松川在住
・症状
仕事で重い荷物を運ぶことが増え肘の外側に痛みが出てきた外側上顆炎(テニス肘)
・経過と施術内容
主婦の方で普段から手の使用頻度が高く、さらにパートでの仕事で重い荷物を運ぶことが増え両肘に痛みが出てきた。肘の曲げ伸ばしや手首を曲げた時に痛みがあり、左肘関節はトムゼンテスト、中指伸展テスト陽性、右肘に関してはテスト陰性だが不安感、違和感があるため左外側上顆炎(テニス肘)右肘関節も軽度の外側上顆炎と判断した。もともと右肘関節は以前にテニス肘と診断され時間をかけ治した既往がある。
左右とも上腕から前腕にかけて整体を行い、特に前腕伸筋群の硬さを取る手技を行った。以前の右肘の痛みの際に鍼治療を行って治したとのことだったので左側の手三里付近、硬結部に鍼治療をおこなった。第2診時痛みが少し減ったがまだ残る。手の使用量が増すと痛みが増えるのでパートなどで手を使う際や重いものを持たなければいけない時にはサポーターの使用を勧めた。手の動きなどの制限はしていないため第2診から第13診まで左肘は一進一退であった。
右肘に関しては第6診時には良くなり治療を終了とした。
左肘の状態が症状固定の状態になっているので左前腕伸筋群に対して鍼通電療法(パルス治療)を行ったところ症状が大幅に改善された。
第14診から第19診まで週一回で整体と鍼治療(パルス治療)を行った。好調をキープはできているが再度症状固定の状態になってしまっていた。肩の動きをだし肘の負担を減らすために肩の矯正を行ったところ治療終了後から肘の状態が良く今までで一番痛みが引いたとのことだった。その後も肩矯正も続けて行ったところ痛みがなくなった。パートの仕事や家事が忙しいので痛みが引いた後もゴムハンマー整体でのセルフケアを指導し治療終了とした。
・考察
鍼治療(パルス治療)を行い肘周りの筋を緩め、肩矯正によって肩の動きを出し肘の負担を減らすことで痛みを取ることが出来た。主婦の方で家事や育児、パートなどがあり固定などの制限がかけられない場合治療期間が読めないことがあるがしっかりと患者さんに説明をすることで症状に対して捉え方にずれを起こさせないことも治療をしていく上で大切だと感じた。
・使用した主な技、ツボ
RP(右上腕部なぞり)、鍼通電療法(パルス治療)、肩関節矯正、
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2021年03月29日
施術例1 事務作業で痛めた右肘関節の外側部痛
40代女性 / 公務員 / 船堀在住
・症状
右肘部外側の回内痛、右肩部の水平運動痛
・経過と施術内容
当院来院の2日前に自宅にて、大量の書類を手書きで作成していた際に負傷。
右肘関節の圧痛は無いが、判子を押す動作で右肘関節外側に痛みがあり、
肩関節の動きでも痛みが出現するとのことであった。
初診時はRPで上腕部の筋緊張を緩め、肩関節にかかる負担を軽減して、肘関節の調整を行った。
第2診は一週間後となったが、肘の痛みは消失していた。
代わりに上腕部の痛みが明確になっていたが、動作時痛はさほど顕著ではない状態であった。
施術は上腕部のストレッチ手技を行い様子を見ることにした。
第3診ではほとんど痛みは消失していたが、重たいものを持ち上げると、
上腕部に痛みが出るとのことであった為、上腕二頭筋を中心にRPを行った。
第4診では痛みも特に気にならない状態となったので、施術を終了とした。
・考察
肘関節の外側部には、前腕の筋肉の伸筋群が付着している。
今回のケースは「上腕骨外側上顆炎」という状態である。
別名テニス肘とも呼ばれ、テニスプレイヤーや、家事を行う中高年の女性にも多い疾患で、
手首を返す動作やひねる動作の繰り返しによる炎症症状である。
安静やストレッチが対処法であるが、手を使わないでいることは難しい為、
鍼や施術を行うことで早期の復帰を促すことができる。
・使用した主な技、ツボ
RP(右上腕部なぞり)、ASTR
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2021年03月29日
施術例17 デスクワークによる右前腕部の痛み
30代男性 / 自営業 / 江戸川区船堀在住
・症状
右外側上顆から手関節にかけての疲労感と痛み、
手関節掌背屈でのつっぱり感
・経過と施術内容
初診の際は首肩にかけての筋緊張が強かったが、3回目の来院時にはデスクワークが
多いこともあり利き手である右前腕部の痛みが首肩の症状とともに発症。
トムゼンテスト(+)、痛みの部位から外側上顆炎からの前腕伸筋群への炎症と判断。
首肩周辺部の筋緊張緩和による血行改善を促し、
患部の前腕伸筋群と拮抗筋である前腕屈筋群へのストレッチを加え、
手関節のモビリゼーションを行ったところ、手関節掌背屈でのつっぱり感の軽減が
見られ外側上顆付近の痛みも改善が見られた。
来院5回目にも外側上顆炎様の所見が見られたが、前回よりは軽減しており同様の施術により改善した。
現在は週一回にてメンテナンスを行なっている。
・考察
四肢の疾患が体幹部の筋緊張、血行不良により続発的に生じると考えられる症例であり、
主訴の改善を図るとともに体幹の血流改善も行うことが、症状の早期治癒、
発症の防止につながると再認識できた。
・使用した主な技、ツボ
モビリゼーション、ASTR
2021年03月20日
施術例8 左肩から肘にかけての痺れに対する鍼治療の効果
40代男性 / 会社員 / 船堀在住
・来院
2019年10月
・症状
左肩前面から肘関節にかけての痺れと肩甲骨周囲の動作時痛
・経過と施術内容
以前にも同様の症状で来院された事があったが、今回はさらに悪化した感じとのこと。
整形外科にてストレートネックとの診断を受けており、物を持ち上げた際に肩甲骨周辺に痛みがあり、
痺れが左肩前面部から肘にかけて出現している。
初診時には頸部から肩にかけての筋肉をほぐし、肩関節の調整を行って経過観察を行った。
そこから3診目までは施術後、症状が軽減しても元に戻ってしまっていたので、
4診目に通常の施術に加え鍼治療を開始したところ症状の軽減が見られ、5診目にはピーク時の半分まで下がっていた。
現在も症状の根治を目指し継続加療中。
・考察
肩や手指の痺れの原因は首にある事が多く、今回のケースでもストレートネックの診断を下されている。
本来首は適度な前弯を形成しているが、その前弯が無くなると衝撃を緩和しにくくなり、
筋肉も緊張して痺れが出現しやすくなる。
つまり痺れの治療には、首や腰など背骨周囲の治療が重要なのである。
また痺れは神経の問題なので神経を栄養するための血流の改善、
神経圧迫の原因である筋緊張を緩和するために、鍼灸治療は非常に効果的である。
なのでなかなか症状の軽減が見られない場合には、是非選択肢として取り入れてほしい。
・使用した主な技、ツボ
RP、アクチベーター、鍼治療(C5、C6、肩中兪、青霊他)
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